断片

nombre2007-09-01

  • ゴダールアワーミュージック [DVD]を観た。三千部限定のを買ったらしく、2252部目だった。僕は天国編で泣きそうになった。なぜかといって、ゴダールが天国を撮るということに、とても心動かされるものがあったからだ。戦争が地獄だとすれば、人生は煉獄だ。あの世は天国である、というわけだ。この映画の素晴らしさについて、例えば音についてだったり、イメージについてだったりと、色々と言えると思う。しかしそれは識者や評論家、シネフィルに任せるとして、僕のような純粋な鑑賞者は、絶えずして注視することこそが、幸福である。
  • グレン・グールドの最晩年の録音であるブラームス:4つのバラード、2つのラプソディ、間奏曲集は、Amazonのレビューのとおり、名演だ。最初に聞いた時は「ああ、ブラームスだね」と思っていたけれど、今、ゴダールの『アワーミュージック』を観た後だと、その真価をはっきりと分かる。
  • Serge Gainsbourgをチョイ悪オヤジの元祖だと言っている人がいたけれど、ゲンスブール・フォーエヴァーを聞いただけでも、「チョイ」どころじゃないってことくらい、分かるよね。カヒミ・カリィさんからフレンチ・ポップに流れる僕のような「にわか」には、たえられないほどの喜びがありますが、「にわか」じゃない人にだってそうなんだろうと思う。
  • 今札幌では、さっぽろタパス 2007というのをやっている。何かと言うと、「札幌の街を歩いてお店を食べてまわる4日間。期間中、ボノタパス(チケット綴り)を参加店各店に持っていくと、チケット1片で「飲み物+タパス」の提供を受けられます。ボノタパスは、5片綴りまたは9片綴りなので、ボノタパス1綴りで5軒または9軒のお店を楽しむことができます」という感じ。相方と行ってきた。まだチケットは三枚のこっているので、今日のランチに使う予定。行ってきた店は、イタリアンと、Jazz Bar。前者は前にも行ったことがあるのだけれど、店主の話す口調がとても好きで、また今度行こうと思った。後者は気さくなお兄さんがやっている店で、なにぶんこっちは若いもんだから、「ジャズとか聞かれますか?」と聞かれた。照れくさいけれど「Bill EvansとかMiles Davisなんかの昔のを繰り返してます」と言うと、『Waltz for Debby』のレコードをかけてくれた。
  • 教育とは人を育てることではない。教育の不可能性を抱きながら、それでも人と付き合うことこそが教育だ。それが分からぬうちは誰も教育できない。
  • 考えることとは合理的に考えることだ。