断片

  • 自分はなにかをなしうると考える、その唯一無二な自分の存在価値は、「社会」ではあっさりと否定される。そしてそれを受け入れていくのが大人になるということだ、という。腹にどっしりと堪えるほどわかる。が、これを、単に「社会」、ひいては「社会人」の話だということになっているので、私はとたんに反発したくなる。
  • 私は真・善・美の人間である、という私自身の自己評価は変わらない。が、最近は、美・善・真の順がよく納得できる。
  • 「美は感性であり、感覚である。感覚こそが人を納得させうる」というのは、美をあまりに単純化しているという指摘はあるだろう。また、よくわかるが、ただ、そういう七面倒臭い話をして韜晦にはしるのはもう私の趣味ではない。それに、その手の主張は、感覚ということをよくわかっていない。人間は、「感覚の奴隷」なのだ。と、言っておいた後に、言い過ぎていることは認める。