断片

  • 多くのことは修復不可能だが、同じくらい誤魔化すことはできる。
  • 安楽であることは、涅槃の静寂に赴くことである、という趣旨のことを釈迦はいった。が、現代、安楽であることとは、涅槃の静寂から遠ざかることである。
  • と、そうした凡夫の「誤解」は古代からあって、釈迦はこれを「無明」であると退けた。
  • 現代、哲学やら科学やらで、「無明」は智慧の光に照らされているようにみえる。が、どうもそうではないらしい。堂々巡りする自意識は、日本では近代文学以降、お家芸ではある。そして、それこそが「無明」だと、すでに釈迦は言っている。