断片

  • ちょっとした私の心構えのような話。この「ブログ」は転載可と明記している。これは、私の書いたものが絶対の価値をもち、ゆえに私のみ権利を有するとは、考えないからだ。むしろ、私の書いたものなんて価値のないものだから、煮るなり焼くなりお好きにどうぞということで、そうしている。に引いた西部邁氏の言葉をもう一度引用すると、「『言論の自由だ』と言って、自分の書いたものが必ずこの世に存在するはずで、それは必ずどこかで保存されるはずだと思う知識人の甘えというか、ひとりよがりなところが気に入らないのです」というのと、私の中ではつながっている。著作権「過保護」論者やその反対論者の意見に、私が心の底から同意できないのは、コンテンツの価値というものに無頓着なまでの信頼があるとみているからで*1、そういう駆け引きのような政治的な話に興味はない。したがって、当然これは「心構え」の話でしかなく、一般にあるいは普遍的に適用できうるものではない。ただ、私は、ウェブにおいては、なによりもそういうものが必要になってくるのだろうとはおもっている(Cf.2006-10-15 - puissance de la parole)。

*1:著作権保護論者は当然だが、著作権について比較的「進歩的」な意見の(ある種の)人びとも、コンテンツの価値を認めるがゆえに利益を再分配しようと言っているのだから、その点は同じだ