権利について

はてブで話題沸騰中なぜ人間には人権があるのにくじらにはくじら権がないのですか。 - Yahoo!知恵袋
しかし、いずれにせよ「人権(権利)はあってしかるべきだ」という固定観念は捨てない模様。
この前、福田和也坪内祐三が、「SPA!」での対談で著作権延長の議論を腐していて、「延長論者は死んだ後も売れると思っているんだね」と皮肉を言っていた。僕はそれに大いに同意する。西部邁も、自分の本が図書館で思想的な理由から廃棄されたのを受けて、「僕が言いたいのは、『言論の自由だ』と言って、自分の書いたものが必ずこの世に存在するはずで、それは必ずどこかで保存されるはずだと思う知識人の甘えというか、ひとりよがりなところが気に入らないのです」(『反米という作法』)と言い、「焚書されても私はどうとも思わない」(同)「ついでに坑儒と言うのなら、さっさと俺を生き埋めにしたらどうか」(同)と言っていた。僕は、それにも同意する。
自分には生まれながらに権利があって、それを行使できないのは不当である、という人間の、傲慢さ。そうしたことに気がつかない講釈なんて、僕はなんの意味もないと思うのだけれど。