「友達2.0」をあんまり読まないで解説してみる

モダンとポストモダン

テオリアさんが言っていることは特に目新しいことではなくて、二十年以上も前からポストモダンの人たちが盛んに言ってきたことを、身も蓋もなく表現してみたに過ぎない。しかもそれは、徹底されない形としてのポストモダンだろう。ここでいう、とりあえず「2.0」な点は、従来の友達関係よりも「無機的で合理的、かつ無秩序」というもので、「無機的で合理的」という点はモダン(差異を運動のエネルギー源とする/クラインの壺)だし、「無秩序」という点はポストモダン(差異の肯定と享受/リゾーム*1だ。

*1:分類は『構造と力』の図式をそのまま借用している。ところで、これが、ウェブにおけるハッカー御用達の思想と同一のものであるという指摘はしない。あまりに当たり前のことだからだ。テオリアさんどうこうという話ではなく、思想の浸透と実現の仕方はいつも同じということ。