通夜

喪服のまま飲みに行って、話しているうちに「告別式に行くべきかどうか」ということを私は口走ってしまった。なぜそんなことを言ってしまったのかとも思うが、たぶん疲れていて、心のどこかにあったことがスッと出てきてしまったのだろう。すると一緒に飲んでいたMさんに、「心があれば行けばいいし、なければ行かなければいい」というようなことを言われ、私は言い訳にもならないことをごもごもと言った。帰宅後、そのように言われては心があろうとなかろうと、行くしかないという風にも思われたが、いずれにせよ彼女は正しいことを言っていて、私が間違っていることにかわりはないと思い直した。