日記

DocumentaLy(通常盤)CD

  • 最高気温0.2度、湿度64%、気圧1011.2Pa、雪のち晴れ
  • 仕事後,他科の,送別会と学生の激励会と忘年会を兼ねた会に参加.久しぶりの面々と飲む.
  • 移動時間中に,荒川洋治氏の『日記をつける』の続きを読む.作者は現代詩作家だが,そういえば,幾日か前から,詩について考えている.きっかけはサカナクションDocumentaLyを聞いてからだ.山口氏の書く詩は,きわめて文学的であるし,ということは非文学的であるということにむろん繋がらざるをえないにしても,それにしてもきちんと文学をしていると思う.たとえば『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』をみてもそうだ.

    気まぐれな君の色 部屋に吹くぬるいその色

    壁が鳴り痺れるチェロ すぐに忘れてしまうだろう

    視覚や温痛覚,聴覚が混在する表現.文学に慣れ親しんだものならば,すぐに何人かの作家が頭に浮かぶはずだ.しかし,そうした基礎的な技法の話が文学だというのではない.それは,この詩が,やはり音楽がなければならないと思わせながら,その音楽が,大衆性と芸術性の中で葛藤と超克を繰り返しているという,詩の感覚構成の技法だけではない,異種の交配が,韻律でありながら散文としての性格をもつからだ.
  • 以上,悪文の練習.