断片

  • ゴダールの『アワーミュージック』を再び観た。今回はディテールに拘って観てみたら、かなり驚かされる箇所がいくつもあった。例えば「音」。フランソワ・ミュジーの精巧な音響技術について菊地成孔さんがアワーミュージック爆裂対談2で語っているけれど、本当に凄い編集をしている。定位の所在を確認する前にどんどん変っていくくらい。あと、今までゴダールが撮ってこなかったようなカットで俯瞰があるけれど、あれが変な感じがした。カメラの位置が今までよりも平均的に高いと思うのだけれど、これはどういうことなんだろう?
  • デザインを多少変更。また有料オプションにしようかなと考えている。
  • 精神が弛緩している。やることに追われているから。「やらなければならない」となると、たとえ好きなことでも出来なくなる。だから考え方を変えよう、と良く言われるが、考え方を変えるというのは生半なことではない。それは、根本から変わると言うことなのだから。
  • 昔は鬱屈していた。しかし今は鬱屈するほどのものを抱えていない。どちらが幸せだろうか。
  • 高尚なことを考えるのは、暇人と老人の専売特許と思え。と夢の中で自分が言っていた。
  • 勢いの良い罵倒表現を羅列できる人をみると、ほとんど感動しまう。僕にはそれはできない。むろん、肯定しているわけでも、否定しているわけでもない、そういう意味での感動だが。
  • 不幸な人に対してそれよりも幸福な人が語りかける言葉はありはしない。そう僕は思う。むろん、ロジャース的なカウンセリングはありうるし、効果だって認める。僕にもそれなりに経験があるから。けれども、それは、幸不幸の立場的問題から若干ずれた位置からの言葉だ。
  • ポジティブな言葉というのは、ペシミスティックな人にとってどういうものか。ただの嘲笑の対象ではないことだけは確かだ。なぜなら、それによって彼は、不安に晒されているからだ。しかしながら、不安は必ずしも後退を意味しない。それはキルケゴールハイデガーにおいて述べられた所見によって確認できる。
  • あんまり大声では言えないけれど。YouTubeで昔楽しんでいた非権利者によるアップロードの作品が、軒並み削除されていて多少落ち込んだ。具体的には中谷美紀の歌なんだけれど。で、ニコニコで検索したら、望んでいたものはなかったけれど、メドレー作品が上がっていて、聴くと素晴らしいのなんのって。重度の坂本龍一ファンの私は、同時に重度の中谷美紀ファンでもあって、これを書いているBGMもそれ。ところで、探していたのはStrange paradiseなんですけれど、実はYouTubeにもまだあったりする。けれど、昔あったのとは違うやつです。
  • で、私はさっそくAmazonで中谷作品を買おうとしています。という言い訳。